モネの家の前でバスを降りると、頭上からは降り注ぐ6月の初夏の陽射しと小鳥のさえずり声。そして何と言っても空気が美味しい!

 果たしてここは本当に大都市パリからわずか1時間のところなのでしょうか? 僕の住む東京だったらこうはいきません。

 入口横の「クロード・モネ財団」のプレートには、ここモネの家の公開期間は4月1日から10月31日までとあります。

 春の訪れから冬を迎える直前まで、移りゆく季節の中で木々草花が美しく輝くこの期間が、まさにモネの愛した「自然の姿」を目の当たりにできる絶好の時なのでしょう。




 庭園に出て出迎えてくれるのは花々でドレスアップしたモネの家。壁のピンク色とよろい戸の緑色とが周りの風景との絶妙な調和を見せてくれます。この色はもちろんモネが指示したもの。陽の光と自然とのコントラストをとらえてのことでしょう。

 花の溢れる広々とした庭のほうに目をやると遠足で来ている子供達でしょうか。さっき聞いた小鳥のさえずりよりも元気な声が! この開放的な空間では引率の先生も子供達の好奇心を抑えるなんてできないようです。無理もありませんね。相手は美しい自然なんですから。