パリ市内でよく目にするたまねぎ頭の広告塔。ちゃんと名前が付いていて「モーリス広告塔(Colonne Morris)」と言います。19世紀半ばに印刷業者のモーリス氏が市の許可を得て建て始めたのが最初ですから、もう150年以上もの歴史があります。

 広告塔はよほどパリとの相性が良かったのでしょう。スタートしてからの150年もの長い期間、デザインを変えずに街角を飾ってきました。統一されたパリの街並みとは趣を異にしている感じもしますが、建物と広告塔とを同じ視野に入れると、意外とマッチするものです。

 この高さ約6メートルの広告塔にもヴァリエーションがあります。上の写真は公衆トイレと、下のは公衆電話とドッキングした塔です。このドッキング型広告塔は歩道の広い大通りに多く、利便性とPRとを兼ね備えたものでしょう。

 (上:'01.7.12 Paris/Place de L'Hotel de Ville 中:'01.7.13 Paris/Boulevard de Bonne Nouvelle 下:'02.5.24 Paris/Avenue des Champs-Elyseesで撮影)