屋根が終わったとこからは石畳の道になります。18世紀の風情が漂い、さながらパリの中庭のと言ったところでしょうか。右手にある青い建物はパリ最初のカフェと言われるプロコップ(Le Procope)です。

 現在ではミシュランのレストランガイドに載るこのカフェは、古くから知識人階級が集ったところです。文人ではヴォルテール、ルソー、ダンベールなど錚々たる顔ぶれ。


 革命期にはダントン、ロベスピエール、マラー等の過激派が激論を交わし、テュイルリー宮殿襲撃の号令はここから出されたそうです。
 そのダントンが住んでいたのも、マラーが発行していた新聞「人民の友」の印刷所も、フランス革命の象徴ともされるギロチンを考案者したギヨタン博士のアトリエも、みんなこの小路にありました。

 19世紀になってからは、後に首相になったガンベッタがナポレオン三世に対して反帝政を誓ったり、詩人ヴェルレーヌやオスカー・ワイルドが常連だったり。
 この小路に立って耳を澄ますと、新しい時代を求め続けた志士達の情熱に満ちた声が、そして力強い足音が今にも聞こえてくるようです。

 彼らの革命の足跡はプロコップのウィンドゥに展示されていますので必見です。






サン・ジェルマン周辺散策ポイント
(所要時間:約2時間)